ブログやアフィリエイトで中古ドメインを活用する人が増えています。
それは中古ドメインを活用することでSEO対策などで様々なメリットがあるからです。
例えば、中古ドメインを使うことで、通常ではあり得ないスピードで上位表示ができたり、月7桁以上の報酬が上がるようなビッグキーワードで上位表示できる可能性があります。
この記事では中古ドメインの基礎知識や中古ドメインの使い方まで解説しています。
中古ドメイン(オールドドメイン)とは、過去に利用されていたドメイン
過去に第三者が使用していたドメインのことを「中古ドメイン」または「オールドドメイン」と呼びます。
ドメイン所有者がドメインの更新手続きをせずにドメインが失効(期限切れ)すると、誰でも自由にドメインを取得できるようになります。
ブログやアフィリエイトでは、中古ドメインを使ってアフィリエイトサイトを作る人が2019年現在でもとても多いです。
新規ドメインと中古ドメインの違い
実は、独自ドメインを取得する際に新規ドメインと中古ドメインが明確に分かれているわけではありません。
新規ドメインも中古ドメインもお名前.comやVALUE-DOMAIN(バリュードメイン)などで全く同じように取得できます。
そのため自分では新規ドメインを取得しているつもりが「実は中古ドメインだった!」というケースも多々あります。
中古ドメインかどうかを確認する方法
自分が取得しようとしているドメインが中古ドメインかどうかを調べる簡単な方法には、「ドメイン年齢チェックツール」などを使うことです。
ドメインが初めて取得されてから経過した期間を「ドメイン年齢(ドメインエイジ)」と呼びます。例えば、当ブログのドメイン年齢は2年11ヶ月です(2019年12月時点)。
このようにドメイン年齢が表示されているドメインは過去に誰かが使用していたドメインなので、新規ドメインを取得する際には避けなければいけません。
中古ドメインのメリットとデメリット
ブログやアフィリエイトで中古ドメインを適切に使用することは大きなメリットがあります。しかし中古ドメインにはメリットばかりではなく、大きなデメリットもあります。
ここでは絶対に知っておくべき中古ドメインのメリットとデメリットを解説します。
中古ドメインを使うメリット
中古ドメインを使うメリットは主に以下の2つです。
- 上位表示までの時間が早い
- 初心者でも上位表示の可能性がある
アフィリエイトで稼ぐためにはSEO対策と上位表示が一番重要かつ難しい部分なので、そこがクリアできる中古ドメインのメリットは大きいと言えます。
上位表示までの時間が早い
中古ドメインの一番のメリットは、上位表示までのスピードが早いことです。
中古ドメインは過去のサイト運営歴があるため、すでに被リンクがついていることが多いです。
中古ドメインを使ってサイトを立ち上げることで過去のサイト評価を引き継げ、その分Googleなどの検索エンジンに評価されるまでのスピードも早くなります。
新規ドメインではGoogleに適切に評価されるようになるまでに半年〜1年程度はかかるため、これは中古ドメインを使う大きなメリットになります。
新規ドメインで作ったサイトのデータ
ここで実際に私が運営するブログの一つのデータをお見せします。このブログは新規ドメインで運営を始めました。
5月上旬からブログ運営を始めたのですが、それからしばらくはクリック数は徐々に増えてはいるものの、大きくは伸びていません。しかし運営開始から半年が経過した11月頃から、大きく伸び出しているのが分かるはずです。
運営方法などは変えていないので、単純に半年が経過しGoogleに評価され出したのだと考えられます。
初心者でも上位表示の可能性がある
新規ドメインでブログを立ち上げる場合には、SEO対策の技術や経験で上位表示できるかどうかが決まります。そのため競合が強いキーワード(クエリ)では、初心者が上位表示することはとても難しいです。
中古ドメインには当たり外れがあるのですが、当たりの中古ドメインを使うことができれば、サイトを立ち上げてから1ヶ月以内にビッグキーワードで上位表示できることもあります。
中古ドメインを使うデメリット
中古ドメインのデメリットとして以下のようなものが挙げられます。
- お金がかかる ※業者から購入
- 手間がかかる ※自力で取得
- Googleからペナルティを受けている可能性がある
- Googleに飛ばされやすい
お金がかかる ※販売業者から購入
中古ドメインを取得する場合、中古ドメイン販売業者から購入することが一般的です。中古ドメインを自力で取得するには、優良な中古ドメインを探す技術や経験が必要になるからです。
中古ドメイン販売業者や取得する中古ドメインによって販売価格は大きく異なります。
一般的な中古ドメインの相場は1件数千〜数万円程度です。新規ドメインは1件1,000円前後なので、新規ドメインと比較すると中古ドメインはかなり高いです。
手間がかかる ※自力で取得する場合
自力で中古ドメインを取得するには、数ある中古ドメインの中から優良な中古ドメインを選定できる必要があります。
毎日期限切れになって取得できる中古ドメインは数十万個。その中から自分が取得すべきドメインを選定するのは、非常に難しいです。
期限切れになる中古ドメインはExpired Domainsなどで調査できます。
ただし自力で優良な中古ドメインを探し出すことができれば、新規ドメインと同じ価格で取得することができるため有利です。
Googleからペナルティを受けている可能性がある
過去にサイト運営歴がある中古ドメインは、Googleからペナルティを受けている可能性があります。
Googleからペナルティを受けている中古ドメインを使ってしまうと、どれだけ必死に記事を書いても上位表示ができないこともあり得ます。
ペナルティを受ける原因はたくさんあるのですが、主な原因は以下のようなものです。
- アダルトサイトを運営していた
- スパム的なSEO対策を行なっていた
- 低品質なコンテンツ
手動ペナルティを受けると、何をやっても検索順位が40〜50位より上に上がらなくなってしまいます。
所有ドメインのペナルティを確認する方法
所有するドメインのペナルティ確認方法は、Googleサーチコンソールを使うのが簡単です。
「セキュリティと手動による対策 > 手動による対策」に、メッセージがきていれば手動ペナルティを受けています。
手動ペナルティを受けてしまった場合、ペナルティを解除するのは非常に難しいです。そのため手動ペナルティを受けた場合、基本的には別のドメインにブログを移し替えることがほとんどです。
Googleに飛ばされやすい
中古ドメインは新規ドメインと比較すると、Googleに飛ばされやすいです。
「Googleに飛ばされる」とは、あるキーワードで自分のブログや記事が1ページ目にいたのにある日突然100位圏外になってしまうことです。
明確にGoogleがそのように公言しているわけではありませんが、私の経験的にも新規ドメインに比べて中古ドメインは圧倒的に飛びやすい印象があります。
中古ドメインが飛びやすい原因は以下のようなことが考えられます。
- 運営ブログが変わり既存の被リンクが減少する
- 運営テーマが大きく変わり、Googleが評価をリセット
これが原因で飛ばされているかどうかに確信はありませんが、少なくとも新規ドメインにはない中古ドメイン独自の特徴になります。
中古ドメインは早く上位表示できる可能性がある反面、飛ばされやすいというリスクも抱えています。何年にも渡って長期間運営したいサイトの場合は中古ドメインは使わないことをオススメします。
中古ドメインは今でも効果がある?
中古ドメインは今でも効果があります。
今でも検索結果には中古ドメインを使って短期間で上位表示したブログや記事がたくさんあります。
「中古ドメインはもう効果がない・・・」という話は10年前から定期的に出ていますが、現実的には10年前から今も変わらずずっと効果があります。
Googleのアップデート
2018年後半以降、Googleのアップデートが3ヶ月周期くらいで頻繁に起こっています。
検索アルゴリズムがアップデートされると検索結果が大きく動きます。上位表示されていたサイトが圏外に飛ばされたり、圏外から一気に上位表示されたり(圧倒的に圏外に飛ばされるケースの方が多いですが)。
アップデートで飛ばされるのは中古ドメインのサイトだけでなく、新規ドメインのサイトでも影響を受けることが多いです。
新規ドメインでもアップデートの影響を受けて検索順位が下がる可能性があるなら、中古ドメインに多少リスクがあっても中古ドメインを使って短期間で上位表示する方がメリットがあると考えている人は多いです。
新規ドメインと中古ドメイン、どっちを使うべき?
どちらを使えばいいかという問いに正解はないのですが、戦略や資金力によって使い分けるのがオススメです。
例えば、中古ドメインを使うアフィリエイトでは「サイトを効率よく作る(量産する)」「中古ドメインを買う資金力(月数万円以上)」は必要です。
ブログを作ることに慣れていない&お金がない初心者は中古ドメインを使わない方がいいでしょう。
新規ドメインでブログを立ち上げた場合、上位表示が難しい分、じっくり1つのブログ運営に集中することができます。お金をかける必要もなく、役立つ記事作成に注力すればOKです。
どっちを選ぶべきか判断に迷ったら、新規ドメインをオススメします。中古ドメインのメリット、デメリットをきちんと理解できないうちは新規ドメインを使うようにしましょう。
中古ドメインの使い方のコツ
ここでは中古ドメインを使ったことがない方のために、中古ドメインの使い方を解説します。
中古ドメインの主な使い方は以下の2つのどちらかになります。
- メインサイトとして活用する
- バックリンクサイトとして活用する
メインサイトとして活用する
取得した中古ドメインをメインサイトのドメインとして使用します。これは新規ドメインと全く同じように使用します。
- 中古ドメインを取得する
- ネームサーバーを変更する
- レンタルサーバーに登録する
- ワードプレスをインストール
メインサイトのドメインに中古ドメインを使うメリットは、先ほども説明した通り「上位表示までのスピード」と「競合にSEO対策に勝てる」ということです。
もちろん中古ドメインを使ったからといって、確実に競合に勝って上位表示できるわけではありませんので注意しましょう。
バックリンク(サテライト)サイトとして活用する
SEO対策では、バックリンク(サテライト)サイトというサイトが使われることがよくあります。
バックリンクサイトはリンクを送ることだけを目的で作られます。
SEO対策の指標として被リンクの数や質が重要になります。
もっと噛み砕いて言えば「SEO対策に強いサイトからたくさんリンクをもらっているサイトはSEO対策に強くなる」ということです。
SEO対策と被リンクの関係性についての詳細は「被リンクとサイテーション獲得で上位表示【SEO対策として効果的なSNS戦略】」で解説しています。
新規ドメインでサイトを作る場合は当然被リンクは0の状態からのスタートです。記事を書きながら被リンクを獲得していく必要があります。
上位表示までの過程を言葉で書けば「記事を書く+被リンク獲得」と単純なのですが、現実はそんなに簡単ではありません。第三者から被リンクを獲得する行為自体がとても大変です。
そこで第三者から被リンクを獲得するのではなく「自分でサイトを複数運営し上位表示したいサイトにリンクを貼る」施策がSEO対策ではよくやられています。
このリンクを貼る目的で作成されるサイトを「バックリンク(サテライト)サイト」と呼ばれます。
このような自分で運営するサイトから別の自分のサイトにリンクする行為は自作自演リンク(自演リンク)と呼ばれます。自演リンクを使ったSEO対策はGoogleにブラックハットSEOと呼ばれ推奨されていません。
バックリンクサイトを使ったアフィリエイトとブラックハットSEOのやり方に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
中古ドメインの選び方&探し方のコツ
ここでは中古ドメインを自力で選ぶ方法を解説します。
- 期限切れの中古ドメイン一覧を取得
- 被リンク調査ツールでドメインを調査
- 過去の運営サイトを確認
期限切れの中古ドメイン一覧を取得
期限切れの中古ドメイン一覧は「ExpiredDomains.net」や「NameJet」で取得できます。
個人的に使うことが多いExpiredDomainsを例に、今回は解説していきます。どちらのサイトも無料で使用できます。
CSVファイルをダウンロードする
「過去7日間の期限切れドメイン」からCSVファイルをダウンロードしましょう。
ダウンロードするドメイン一覧にフィルターをかけることもできます。^
「only available Domains」にチェックを入れておくと取得できるドメインだけを取得できるので、ここにチェックを入れておくといいでしょう。
被リンク調査ツールでドメインを調査
ダウンロードした期限切れドメインの中から取得するドメインを選別します。
ドメインの選別には、以下のような被リンク調査ツールを使います。
- Ahrefs(エイチレフス) ※有料
- Moz(モズ) ※無料
- Majestic(マジェスティック) ※無料
- NEILPATEL(ニールパテル) ※無料
私は有料のAhrefsを使用して調査しています。
Ahrefsを選んだデータの正確性やクローラー巡回のスピードが他のツールと比較していいからです。ただしAhrefsは一番下のライトプランでも99ドル(=約1万円)するため、少しハードルは高いです(1日100URLまで調査できます)。
Ahrefsの料金プランは以下で確認できます。
» Ahrefsの価格とプラン
Ahrefsで個人的によく使う機能
被リンク調査以外にも、Ahrefsを活用できる場面はたくさんあります。
例えば、私が日常的に使っているのはAhrefsの以下のような機能です。
- 運営サイトの検索順位チェック
- 競合サイトの被リンク
- 競合サイトが上位表示しているキーワード
- キーワードの月間検索数
- 複合キーワードの調査
Ahrefsは中古ドメインを選ぶときには必ず使用するのですが、それ以外の場面でも活用する場面はたくさんあります。
月額費用は約1万円とかなり高めなのですが、使いこなすことができるなら契約する価値は十分にあります。
過去の運営サイトを確認
過去の運営サイトは「Wayback Machine」などで確認することができます。
会員登録などもせずURLを入力するだけで、簡単に調べることができるので便利です。
1996年12月のNTTドコモのウェブサイト
ちなみに試しにWayback MachineでNTTドコモの過去のウェブサイトを確認すると以下が表示されます。
Wayback Machineが定期的に保存したウェブサイトのスクリーンショットを閲覧できるので、どのようにウェブサイトが変化したかも見ることができます。