インターネット上の膨大な情報にアクセスするには「クローラー」と呼ばれるものが不可欠です。本記事では、クローラーの情報収集のやり方や、運営するサイトでクローラーの効率を高める方法を詳しく解説します。
クローラーがウェブ上の情報収集のやり方を理解することで、SEOやウェブ運営にとても役立ちます。本記事を通じて、クローラーの働きを深く理解し、運営するサイトにとって有益な活用方法について学びましょう。
クローラーとはウェブページの自動巡回プログラム
クローラーは、インターネット上の情報を自動的に集めるプログラムです。ウェブサイトを巡って新しい情報を探し出し、検索エンジンのデータベースに加えます。スパイダーやボット、ロボットなどの別名を持ち、主に検索エンジンが運営していますが、目的はさまざまです。
クローラーは、以下のポイントを重視してインターネットの膨大なデータを整理します。
- サイト内容の把握
- 新しいページの発見
- 最新情報を掲載しているか検証
クローラーは、サイトの構造やコンテンツの更新頻度、リンクの質などによってクロールする頻度を決定します。クローラーの仕組みを理解して効率的なサイト運営を行い、検索結果での上位表示を目指しましょう。
クローラーの種類
ウェブ上にはさまざまな目的で活動するクローラーが存在します。クローラーにはいくつかの種類があり、それぞれ特定の機能を持っています。代表的なクローラーと主な特徴を以下にまとめました。
- 検索エンジンクローラー:検索エンジンのデータベース更新
- ソーシャルメディアクローラー:SNSプラットフォームで共有されたコンテンツの適切な表示
- カスタムクローラー:特定の情報を収集する目的で企業や研究者が開発
クローラーはウェブサイトの運営者にとって重要な存在です。クローラーの機能を理解することで、ウェブサイトの最適化が図れます。
クローラーの取得対象ファイル
クローラーがインターネット上の情報を収集する際、すべてを取得しているわけではありません。特定のファイルが対象です。本項目では以下の4つのファイル形式とクローラーとの関係性を紹介します。
- HTMLファイル
- 画像ファイル
- 動画ファイル
- PDFファイル
クローラーによって分析されたファイルは、検索エンジンのデータベースに蓄積されます。検索ワードに対して適切な結果が表示されるには、蓄積したデータベースを基にインターネット上の情報の整理が必要です。
HTMLファイル
HTMLファイルは、ウェブページの見た目や内容などの構造を記述している重要なファイルです。ウェブページの構造を正しくクローラーに伝えることで、運営者の意図に沿ったデータが蓄積されます。
検索エンジンは、HTMLファイル内の言葉やリンク先の情報を参照し、ウェブページの内容を読み取ります。ウェブページが検索結果で上位に表示されるかどうかは、使われているキーワードやページの構造によって大きく左右されます。適切なキーワード選定やページ構成はSEOにおいて重要であり、検索結果に与える影響は大きいです。
タイトルやメタディスクリプションなど、検索エンジンが重視する情報もHTMLファイルに含まれています。ウェブページの情報をクローラーに伝わりやすく設定すると、検索エンジンでの評価を高めることが可能です。
画像ファイル
画像ファイルはウェブサイトの見た目を豊かにするだけでなく、検索エンジンに情報を提供しています。以下のポイントに気をつけることで、クローラーへ情報を伝えやすくなります。
- JPEG・PIN・GIFなどの一般的なフォーマットを利用する
- ファイル名に画像の内容を含めるキーワードを使う
- altタグを使い画像の内容を説明する
- 画像サイズやファイル容量を最適化する
- キャプションやタイトルを利用して画像の内容を説明する
- 構造化データを利用して詳細情報をマークアップする
画像ファイルの適切な管理と最適化は、使いやすいウェブサイト作りや、モバイルファーストの観点においても重要です。画像ファイルに気を配ることも、SEO対策には不可欠です。
≫SEO対策とは?仕組みや具体的なやり方ついて徹底解説!
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動画ファイル
クローラーは動画ファイルのメタデータを読み取り、動画の内容を理解するのに役立てます。メタデータは、動画のタイトルや説明、タグなど、多岐にわたる情報を含んでいるため、SEO対策として有効です。
動画サイトマップの使用は、クローラーに動画ファイルの情報をより効率的に伝えます。適切なサムネイルとキャプションを設定し、動画の検索結果での露出度を増加させ、インデックスの改善に貢献します。
動画ファイルのロード時間を最適化することも、SEOに影響を与えるため大切です。動画だけでなく、動画の文字起こしも提供することでユーザーの理解を深めることが可能です。動画はエンゲージメントを高めることもでき、クローラーのサイトクロール頻度に良い影響を与える可能性があります。
PDFファイル
PDFファイルは、電子文書を扱うためのファイル形式として広く使用されています。PDFファイルの代表的な特徴は、以下の5つです。
- PDFはPortable Document Formatの略
- ファイルとしてテキストや画像・フォントを含んでいる
- 作成物のレイアウトを維持できる
- 文書のタイトルや著者名などの情報が設定できる
- パスワード保護や編集禁止の設定ができる
PDFファイルは検索エンジンが内容を読み取り、ウェブサイト上で検索結果として表示される可能性があります。PDFファイル内のリンクは、クローラーによって追跡されるため、サイト内での他ページへのアクセス促進に役立ちます。アクセシビリティを向上させるために、PDFにタグ付けすることも可能です。
情報の正確な伝達が必要な文書共有には、PDFがとても有効です。特定のレイアウトを保持したい視覚的な資料やフォームなどの配布に、PDF形式は特に推奨されています。
クローラビリティとはクローラーとの友好度
クローラビリティとは、ウェブサイトがクローラーによってどれだけ簡単にアクセスし、内容を確認できるかを表す指標です。ウェブサイトがクローラーにとって理解しやすく、追跡可能なリンク構造で構成されているかが重要です。
ページの読み込み速度やサーバーの応答時間も、クローラビリティに大きく影響します。robots.txtファイルによる適切なクローラーのアクセス制御や、メタデータの正しい設定も大切です。クローラーにとって巡回しやすい条件が整っていると巡回頻度が高まり、検索結果における表示が向上する可能性があります。
クローラビリティを向上させる方法
クローラビリティが高いサイトは、検索結果での表示位置が有利になることが多いです。クローラビリティを向上させる方法として代表的なものを、以下にご紹介します。
- XMLサイトマップを作成する
- robots.txtを適切に設定する
- 内部リンクを最適化する
- URL構造を整理する
- パンくずリストを設置する
- サイトパフォーマンスを最適化する
XMLサイトマップを作成する
XMLサイトマップの作成は、ウェブサイトが検索エンジンによって発見されやすくなるため、とても重要です。XMLサイトマップはウェブサイト全ページの住所リストの役割を持ち、クローラーが効率的にサイトを巡回する手助けをします。
XMLサイトマップを使えば、検索エンジンは更新された内容を素早く見つけ出し、ウェブサイトの構造もより良く理解できます。 XMLサイトマップがないと、以下のサイトの新しいページを検索エンジンが見つけ出すのは困難です。
- 新しく作られたサイト
- ページ数が多いサイト
- 内部リンクが少ないサイト
サイトマップはオンラインのツールやウェブサイト運営ツールで簡単に作れます。作った後は、Google Search Consoleなどに送ることで検索エンジンに認識させましょう。ウェブサイトの変更と同時にサイトマップを更新すると、検索エンジンが常に最新情報を持てるため、検索上位を保てます。
robots.txtを適切に設定する
ウェブサイトを検索エンジンに認識してもらうには、クローラーの巡回が必要です。robots.txtを適切に設定すると、クローラーにウェブサイト内で巡回する場所としない場所を指示できます。クローラビリティを向上させ、検索結果への表示を改善するには、robots.txtを正しく設定する必要があります。
robots.txtを設置するには、以下の手順を踏むと良いです。
- robots.txtを作成する
- Disallowディレクティブでクロールを禁止するページやディレクトリを指定する
- Allowディレクティブでクロールを許可するページやディレクトリを明示する
- Sitemapディレクティブでサイトマップの場所を指示する
- robots.txtをサイトのルートディレクトリに配置する
設定が完了したらツールを使用して、誤った設定をしてSEOに悪影響を与えていないか確認します。ツールは、Google Search Consoleなどがおすすめです。変更後は、クローラーが新しい設定を認識するまでに時間がかかるため、待機時間が必要です。
robots.txtは、ウェブサイトのクローラビリティをコントロールできます。しかし、設定を誤ると、重要なページが検索結果に表示されなくなる恐れもあるため注意が必要です。適切な設定を施すことで、ウェブサイトは検索エンジンに正しく理解され、ユーザーにとって価値ある情報源として機能します。
内部リンクを最適化する
内部リンクはページ間の移動をスムーズにし、訪問者だけでなく検索エンジンにとっても重要です。内部リンクを最適化することで、ウェブサイト全体の使いやすさが向上し、情報が適切に伝わりやすくなります。
内部リンクの最適化は、ユーザーのサイト内行動を導き、クローラーのサイト理解にも役立ちます。以下のポイントに気をつけて内部リンクを管理すると、効果的な活用が可能です。
- 適切にアンカーテキストを使用する
- 関連性の高いコンテンツ同士をリンクする
- リンクのクリックしやすさを確保する
- 過剰な配置を避ける
- 内部リンクでつながっていない孤立したページをなくす
- 重要なページはナビゲーションメニューに含める
- サイト内の階層構造を意識して内部リンクでつなぐ
内部リンクでつなぐだけではなく、リンク切れや、リダイレクトが適切か内部リンクを定期的にチェックしましょう。コンテンツの見直しに伴い、内部リンクも更新することがサイトの健全性を保つために必要です。
URL構造を整理する
ウェブサイトが検索エンジンに見つかりやすくするには、URLの構造が重要です。わかりやすくシンプルなURLを使うことで、訪問者も覚えやすく、検索エンジンが内容を理解しやすくなります。URL構造を整理する際に、以下のポイントに気をつけましょう。
- URLにキーワードを含める
- 単語をハイフンで区切る
- 大文字を避けてすべて小文字で統一する
- 無駄な文字・記号の使用は避ける
細かい部分も整理することで、検索エンジンがウェブサイトを理解しやすくなり、ウェブサイトの評価が高まります。ウェブページが多いサイトでは、どのページがどこにあるのかを示す階層構造をしっかり作ることが大切です。
トップページから目的のページまでクリック回数が少ないほど、ユーザーの使いやすさが向上します。URLを変更した際、古いURLから新しいURLへ自動移動するよう設定しましょう。訪れる人にも使いやすく、検索エンジンに正しく理解されるウェブサイトを作るには、URL構造の整理が大切です。
パンくずリストを設置する
パンくずリストの設置は、ユーザビリティとSEOパフォーマンスの向上に寄与します。パンくずリストはウェブページ上でユーザーの現在位置を示し、ウェブサイト内のページ構造を容易に把握できます。
パンくずリストは「ホーム > カテゴリ > 記事タイトル」などと表示され、各段階がリンクになっていることが多いです。階層のリンクをたどることで、ユーザーは前のページに効率よく戻れます。
検索エンジンはパンくずリストを介してウェブサイトの構造を理解しやすくなるため、サイトのクローラビリティが高まります。パンくずリストの存在によって、検索結果におけるウェブページの表示改善が期待できます。訪問者と検索エンジンの両方にとって、パンくずリストはとても有益です。
サイトパフォーマンスを最適化する
サイトパフォーマンスを最適化することは、訪問者が快適にサイトを利用するために重要です。表示の速いサイトは、利用者の満足度を高めるだけでなく、サイトの信頼性を向上させる効果もあります。サイトパフォーマンスの向上は検索エンジンの評価を良くし、検索結果の順位改善につながります。
サイトパフォーマンスを向上させるには、ページの読み込み速度を速くすることが基本です。サイトパフォーマンスの最適化は、訪問者にとっても、検索エンジンにとっても、良い印象を与えます。以下のポイントを改善して、サイトパフォーマンスを向上させましょう。
- 画像のサイズを圧縮する
- キャッシュを活用する
- 不要なJavaScriptやCSSを削減する
- レスポンシブデザインを採用する
- ホスティング環境を改善する
- CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を使用する
クローラーが巡回しているか確認する方法
ウェブサイトを運営する上で、検索エンジンのクローラーがサイトを巡回しているかを確認することは重要です。クローラーに巡回されないと、ウェブサイトは検索結果に表示されず、見込み客にリーチするチャンスを逃してしまいます。クローラーが巡回しているか確認する方法は以下のとおりです。
- 「site:」検索をする
- Google Search Consoleを利用する
- サーバーログを解析する
「site:」検索
「site:」検索は、特定のウェブサイトのみを対象として、Googleが索引している情報を表示する方法です。Google検索バーに「site:」と入力し、続けて対象のウェブサイトのアドレスを入力することで参照できます。「site:」検索には、以下の特徴があります。
- サイトがGoogleに認識されているかチェックできる
- インデックスされているページ数を把握できる
- 特定のキーワードが含まれるページを確認できる
- SEOの分析や競合調査にも利用できる
- 非公開設定やクローラーのアクセスを拒否しているページは表示できない
Google Search Console
Google Search Consoleはウェブサイトの健康を管理する強力なツールです。ウェブサイトがどのように検索エンジンに表示されるかを把握し、最適化に必要な情報を得られます。以下は得られる情報の一例です。
- クローラーの巡回状況
- 訪問時のキーワード
- 検索結果における表示順位やクリック数
Google Search Consoleで得た情報を活用すると、サイトのどこを改善すべきかが明確になります。サイトで何らかの問題があればGoogle Search Consoleが指摘してくれるため、修正の手助けになります。
サーバーログ
ウェブサイトの管理者やSEO担当者にとって、サーバーログは重要な情報源です。サーバーログには訪問者のアクセス情報が記録されているため、クローラーがサイトを訪問した履歴も確認できます。サーバーログには、リクエストされたURL、アクセスした日時、使用されたOSやブラウザの情報などが含まれています。
エラーコードの記録は、クローリングに発生している問題を特定するのに効果的です。サーバーログから、クローラーの頻度やパターンが把握でき、ウェブサイトをどのように巡回しているか分析できます。サーバーログは、サイトの健全性をチェックし、SEOの最適化を図る上で重要な情報です。
ログファイルを通じて、検索エンジンのクロールバジェットの使われ方を把握できます。サーバーレスポンスタイムを測定することで、ウェブサイトのパフォーマンスを評価できます。ログファイルから得られる情報を活用すれば、クローラビリティやクロール頻度を向上できるため、定期的なチェックが必要です。
クロール頻度を高める方法
ウェブサイトの情報をインターネット上で見つけやすくするためには、クローラーにサイトを頻繁に訪れてもらうことが大切です。 以下の方法を実践することで、クロール頻度が高まり、検索エンジンにサイトの最新情報が迅速に伝わります。
- 新しいコンテンツを追加する
- サイトマップを更新し送信する
- 内部リンクを強化する
- エラーを修正する
新しいコンテンツを追加する
ウェブサイトのクロール頻度を高めるには、新しいコンテンツの追加が効果的です。一貫して新鮮な情報を提供することでクロール頻度が増え、最新コンテンツが検索結果に素早く反映される可能性が増えます。新しいコンテンツを追加する際に、以下のポイントに注意することでクロール頻度の向上につながります。
- オリジナルの記事を定期的に投稿する
- トレンドやユーザーの関心事に応えるコンテンツを作る
- SNSを活用してリーチを広げる
- 図解などの画像や動画を活用する
- 更新情報をRSSフィードで提供する
- コンテンツ更新をスケジューリングする
サイトマップを更新し送信する
サイトマップの更新と送信は、ウェブサイトが持つ情報を検索エンジンに素早く伝える作業です。ウェブサイトへ新規ページの追加や、既存ページのURL変更をした場合、更新情報をサイトマップに反映させることが重要です。
サイトマップの定期的な更新により、検索エンジンのクローラーは新しい内容や変更された部分を認識しやすくなります。大規模なウェブサイトの場合、クローラーが効率的に情報を収集できるように、セクションごとのサイトマップ作成が有効です。
更新したサイトマップは、Google Search Consoleを通じて送信できます。検索エンジンが変更を迅速に把握し、ウェブサイトの検索結果の最新性と正確性を保つには、サイトマップの送信が不可欠です。
内部リンクを強化する
ウェブサイトの全体的な価値を高めるには、内部リンクが重要です。内部リンクとは、同じウェブサイト内の異なるページ同士をつなげるリンクのことです。ユーザーが求める情報に簡単にたどり着けるようになるほか、訪問者が他の関連するコンテンツも見てもらえる可能性が高まります。
定期的に内部リンクの追加や修正を行い、ウェブサイトの成長に合わせて内部リンクの構造を見直しましょう。内部リンクを強化する際に以下のポイントに注意すると、ウェブサイトが持つポテンシャルを最大限に引き出せます。
- 階層構造を意識して内部リンクでつなぐ
- 関連性のあるキーワードをアンカーテキストに使用する
- ナビゲーションやフッターに重要なリンクを置く
- 404エラーのある内部リンクを修正する
- 内部リンクの過剰な配置に気をつける
≫内部リンク徹底ガイド!内部リンクの基本と効果的な使用法を解説
エラーを修正する
エラーを修正することは、クローラビリティを向上させクロール頻度を高めるために重要です。エラーの中には、サイトのユーザー体験にも影響を与え、検索エンジンの評価を下げるものがあります。404ページやリダイレクトエラーは訪問者が求める情報にたどり着けないことを意味し、サイトの信頼性を損ないます。
Google Search Consoleなどのツールを利用してエラー報告があった場合、修正が必要です。内部リンクや外部リンクが正常か定期的に監視し、サイトのロード時間を短縮することも、エラーの解消に貢献します。
セキュリティに問題がないことと、HTMLマークアップが標準に準拠しているかのチェックも大切です。モバイルフレンドリーなサイトを作成し、重複コンテンツがないように管理することも、エラーの回避につながります。エラーの修正は検索エンジンにサイトを正しく理解させ、検索結果での露出度を増加させます。
クローラーにサイトをクロールさせない方法
クローラーはウェブ全体を自動的に巡回し、情報を収集しますが、サイト内の特定の部分を巡回させないことも可能です。代表的な方法として、以下の3つの方法があります。
- robots.txtを設定する
- .htaccessを設定する
- リンクにnofollow属性を設定する
robots.txtを設定する
robots.txtは、検索エンジンのクローラーに対する指示が記載されている重要なファイルです。ウェブサイトのトップに配置され、クローラーにサイト内でどのページを巡回するか伝えています。robots.txtの適切な配置によりSEO対策を強化し、検索結果に表示される情報のコントロールが可能です。
正確な設定により、サイトの重要な部分が検索エンジンに優先的にインデックスされ、ユーザーの検索体験の向上に寄与します。しかし、robots.txtは公開情報のため、セキュリティ上非公開にすべき情報は記述しないよう注意が必要です。robots.txtを設定する際には、以下のポイントを押さえましょう。
- User-agent:「*」を使用してすべてのクローラーに対する指示を記述できる
- Disallow:クローラーのアクセスを禁止するページやディレクトリを指定できる
- Allow:特定のクローラーがアクセスできるディレクトリやファイルを指定できる
- Sitemap:サイトマップの場所をクローラーに知らせる
.htaccessを設定する
ウェブサイトの管理をする際、.htaccessはとても重要な役割を果たします。.htaccessはウェブサーバーに指示を出して、ウェブサイトの動作をコントロールするファイルです。.htaccessによって、以下の動作を行えます。
- 特定ページのアクセスをリダイレクトする
- 特定ユーザーやIPアドレスからのアクセスを制限する
- ウェブサイトのセキュリティを高める
- HTTPSへの強制リダイレクト設定ができる
- エラー時の表示ページをカスタマイズできる
- サイトのパフォーマンスを向上させる設定を追加できる
- ページの読み込み速度を改善できる
.htaccessを適切に設定することで、セキュリティやサイトパフォーマンスが向上するため、SEOの観点からも大きなメリットです。.htaccessはウェブサイト運営において幅広い機能を提供し、適切な設定によって魅力的なサイトを維持できます。
nofollow
nofollow属性の使用は、サイトのクローリングを制御する方法の1つです。nofollow属性をリンクに指定すると、クローラーに対してリンク先ページの追跡を行わないように指示できます。
一般的には、サイト内の信頼性が低いコンテンツや、広告リンクにnofollow属性を設定することが多いです。nofollow属性が存在するリンクは、ページランキングに直接影響しないため、ページランクの流出を防ぐ効果があります。
しかし、2020年のGoogleの発表によりnofollow属性の扱いが変更され、一種の「ヒント」と解釈されています。nofollow属性があっても、Googleのアルゴリズムによって検索結果に反映するか決定するようになりました。
まとめ
クローラーは、インターネット上の情報を自動的に集めるプログラムです。クローラビリティは、ウェブサイトが検索エンジンのクローラーによってうまく巡回される能力を指します。SEO対策においてクローラビリティを高めることは、検索エンジンによるサイトの評価向上に直結するため重要です。
クローラビリティを向上させる方法として、以下の5つが大切です。
- XMLサイトマップの作成
- 適切なrobots.txtの設定
- 内部リンクの最適化
- URL構造の整理
- パンくずリストの設置
クローラーの巡回状況の確認や必要に応じた巡回の制御、クロール頻度を高めるコツの把握もサイト運営には欠かせません。サイトのクローラビリティを高め、検索エンジン上でのパフォーマンス向上を目指しましょう。